北アルプス・唐松岳 雪山テント泊
日程:2017年3月18 - 19日 1泊2日
パーティ:2人
カメラ・PENTAX K-30
1日目:白馬八方スキー場(ゴンドラ&リフト)八方池山荘(8:30)--- 山頂(12:30)--- 上ノ樺付近(14:00)
2日目:上ノ樺付近(7:30)--- 八方池山荘(9:00)
※時間はおおよそです。トレースはしっかりあり、雪に足を取られることはない中で、写真を撮りながらの時間です。
3月17日(金)
23時出発の夜行のスキーバスを利用する。新宿都庁下の駐車場はバス利用客でごった返していた。スキーへ向かう春休み中の学生だらけの中、ピッケルをザックに刺した二人組はさぞかし浮いていたことだろう。金曜夜発で土曜の早朝に現地に着く夜行バスは非常に便利だ。しかし、残念ながら私は移動する乗り物で眠ることがとても苦手である、繊細なので。しかもあろうことか、耳栓を忘れてしまった。ニット帽を目深にかぶり寝ようと試みていたが、到着までの約6時間ほとんど眠れなかった。唯一寝れたのは、休憩でPAに停車した20分間の間だけ。
3月18日(土)
早朝5時半。夜行バスは八方のバスターミナルに到着した。気温はさほど低くないが、とりあえず近くのローソンに避難。ゴンドラが動きだすまでには時間がある。ローソンにはイートインスペースもあり、ここで朝ごはんとする。バスや自家用車で来たスキー客が続々とローソンにやってきて、店内は大混雑となる。この時間空いているお店はここだけなのだ。ゴンドラは7:30から営業開始をする。7時過ぎにゴンドラの駅に行くと既に並んでいる人がいた。並んでいるとどんどん列は伸びていった。私たち同様の登山客もいれば、バックカントリーであろう人たちも多い。登山等でゴンドラに乗車する場合、チケット購入時に登山届が必要となる。事前に用意していなかったために、登山届を記入した後、改めて列に並ぶはめになった。次回は気をつけたい(今回二度目なはずなんだが)。ゴンドラと二つのリフトを乗り継ぐと、八方池山荘に到着する。ゴンドラ&リフトは往復で一人2900円である。
今日は絶好の登山日和。雲ひとつない晴天に、そよ風さえ吹いていない。八方尾根には大勢の登山者が列をなすように登っていた。
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広大な八方尾根。ケルンをたどるように人が列をなす |
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雪中で、人々が思い思いの行動をする様子は、ブリューゲルの絵画を思わせる |
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五竜岳 |
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頂上山荘直前は尾根細く岩&雪 |
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唐松岳山頂まで最後の登り |
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堂々たる五竜岳 |
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ネイチャーフォトグラファー出現 |
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山頂。大人気です。立山連峰が見えます |
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BCの人、すごい… |
山頂付近はさすがに風がある。そして徐々に雲が増えてきた。残念ながら立山連峰はすこし霞んでしまった。八方尾根を下り、上ノ樺付近(2270m)で本日は幕営とする。この日中に下山できる時間であったが、朝の五竜や不帰嶮を撮影したいのであえて一泊。
日が落ちてくると雲はさらに増え、風が強くなってきた。夕方には風はさらに強く、テントを叩く風の音で会話もままならない。前日睡眠を十分に取れていなかったので、早めに寝ることにした。しかし、風で大きくたわむテントに(寝ている目前に壁が迫るほど)、不安を掻き立てられむしろ目が冴えてしまう。寝ながら天井を抑えたりしていたが、ついに”バチッ”といういやな音がテントから聞こえたのを境に、諦めて寝ることにした。
3月19日(日)
朝5時。一向に止まない風に怯えつつ、何度も時計を確認しながら、朝を迎えた。この夜と風は永遠に続くのかと思うほどであった。依然、風は止むどころか益々強い。とりあえず、コーヒーを一杯飲み、予定を考える。幸い携帯の電波は入ったので、天気予報を確認する。標高2000m付近の風速を見ると9時〜12時で多少弱まり10m/sとなっている。外の様子を伺いつつ、腹ごしらえをする。希望的観測でもあるが7時ごろには風が弱まることしばしば。強風で歩けないということは全くない。さっとテントをたたむ。そして、テントのポールが折れていることを確認。昨夜の不穏な音はポールの中のゴムが切れる音だったようだ。同じ場所で幕営していた数パーティはまだ出ないようだ。おそらくタイミングを見計らって、山頂を目指すのだろう。
下山中も多くの登山者とすれ違ったが、皆さん一応に上の様子を気にかけていた。今日の様子では登頂は相当厳しいだろう。皆さん無理せず気をつけて。リフトが動いているがどうか不安だったが、下りてくると風はそこまで強くなく多くの人が普通にスキーを楽しんでいた。ほんの数十m上がっただけで、まっすぐ歩けないほどの風が吹いているとは想像できない。山の天気の変わりやすさを改めて実感した。
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