北海道 クワウンナイ川遡行
お盆休みを利用して、ついに沢屋の“聖地”?クワウンナイ川に行ってきました!
正直今まで登ってきたどの沢よりも美しい名渓でした。山域:北海道、クワウンナイ川
日程:2016年8月13日~14日(前夜泊+一泊二日)
メンバー:3人
装備:ロープ30m×1、釣り竿×1
行程
13日:5:15清流橋-5:45入渓-12:00カウン沢出合-16:00F9上 幕営地
14日:5:00幕営地-7:30登山道(天沼の南)-{AT 9:00トムラウシ山頂-10:00天沼の南}-11:30化雲岳-17:00天人峡
8月11日午後5時半。常磐道をひた走り、大洗港に着いたところだ。なぜこんなところへ来たかというと、苫小牧行のフェリーに乗るためである。北海道へ向かうフェリーは関東ではここ大洗港からだけらしい。苫小牧港に着くのは、翌日の午後1時半の予定である。およそ800㎞の航程を19時間かける船旅となる。この度、乗船することとなったさんふらわあ号はなかなかの年代物らしく船内設備などどことなく”昭和感”が漂っている。座席は一番安いエコノミー、大部屋にてたたみ半畳ほどの布団が一人一人にあてがわれるという、雑魚寝スタイルである。船内には、売店、浴場、レストランなどホテルと同等の設備があり、さらにシアターやゲームコーナーなども用意されている。特に白波立つ大海原を見渡せる浴場はすばらしい。
![]() |
フェリーからの朝日 |
8月12日午後13時半。苫小牧港に降り立つ。船からの荷物の搬出等も見ていて飽きない。近くの市場で苫小牧名物?北寄貝カレーで腹ごしらえをしたのち、登山口となる天人峡を目指す。道央道をひた走るが、北海道の広大な大地に圧倒される。旭川で高速道路を下り、天人峡を目指す。午後9時天人峡に到着。ここでKさんと合流。Kさんは昨日から旭岳~トムラウシと縦走し、天人峡に下山してきたのである。そして、明日からは我々とともにクワウンナイ川を遡行するという。。。なんというタフさ。
8月13日午前4時過ぎ。あたりが明るくなり起きる。少し寝坊してしまった。各々長旅や登山疲れがたたったか、それとも単純に私が目覚ましかけ損ねたせいか。
![]() |
駐車場正面に迫り来る柱状節理「あまつ岩」 |
朝食、身支度を整え5時出発。入渓点の清流橋に行ってみると、同じくクワウンナイ川を遡行するらしい五人組に出会う。彼らは慣れた様子で、橋から少し離れた箇所にある林道を進んでいったので、私たちも後を追う。入り口こそ広い道であったが、緑の生い茂る人ひとりがやっと通れる程度の道である。30分ほど歩くと広々とした河原に降り立つ。ポンクワウンナイとの合流地点だ。そして、ここから遡行開始!
![]() |
ほんとただの河原… |
遡行開始といいつつとりあえず、ひたすらゴーロ歩き…
長い… 数キロはゴーロ歩き。
時折、渡渉。
ここのところ雨降っていないから渡渉が楽。
渡渉とゴーロに飽きたので、淵っぽいとこヘツってみる。
![]() |
落ちたー、寒い… |
![]() |
徐々に谷も狭く |
数時間にわたるゴーロ歩きの末、780mの二俣に到着する。広々としていた谷も、両岸が迫ってきて沢らしい様相になってきた。
![]() |
明るくなってきたー |
このあたりはオショロコマが釣れるポイントと言われている。釣り糸を垂らしてみよう。オショロコマは、カラフトイワナとも呼ばれ北海道に生息するイワナの一種である。小ぶりの釜に魚影を発見、札幌で購入したフライを投入してみる。
![]() |
釣れるかなー |
水面を叩くようにするとオショロコマが誘われてくる。口先でフライをチョンチョンとつつくものの、なかなか食いつかない。針が大きすぎるのだろうか。フライを諦め、小さめの針に付け替える。Kさんが行動食にもっていた魚肉ソーセージを一かけ頂戴し針につける。このポイントで釣りをし始めて30分ほどの格闘の末、小ぶりのオショロコマを一匹ゲット!魚影はまだあるものの先は長い。惜しまれつつも上流を目指す。
![]() |
なんとか一匹。小っさ!! |
12時ごろ、カウン沢出合に到着する。正直なところここまでがアプローチのようなものであった。ここからようやく沢登りらしくなってくる。右岸には素晴らしく快適なテン場があるが、今日はできる限り上流を目指す。
![]() |
やっと沢らしくなり、テンション↑ |
こっから滝やらナメやらすごいのなんのって、
![]() |
来ました。F1?F2だっけか?笑 |
滝素晴らしい。巻道も明瞭。技術的に難しい箇所はなし。
![]() |
支流もすごいことになってますね |
確か、F2の上の釜でオショロコマ大物を2匹ゲットした。写真撮り忘れた(笑)
おかげでこの日は一人一尾ありつけたのである。我ながらいい仕事したなあ。F1が魚留めの滝って呼ばれてるから、これより上流で釣れると思っていなかったのだが、大物は遡上してきてますね〜ほんとにいいポイントでした。
![]() |
ここ一番の見所 |
![]() |
一番のみどころ |
![]() |
見所だからね!同じ写真じゃないよ!!Kさん登ってるよ!!! |
![]() |
手振ってますね。小っさ! |
![]() |
ここで滑り台やったな。ほんとお尻にノーストレスな完璧な滑り台だった |
![]() |
釜があったら入りたい |
![]() |
水冷たいです |
たきぎを集め、火をつけ、オショロコマをさばき、塩を振り、焼く。シンプルながら非常に贅沢だ。ついでに持参したマシュマロも焼く。贅沢すぎる。持ってきた乾燥食材で腹も満たし。我々は夢の中へ。そういえばアメリカで買った浄水器(KATADYNってやつ)を使用したけど、これでちゃんと飲める水になってたのかな…
8月14日5時出発、クワウンナイ二日目。今日は残り特に何も見どころのない沢を登り、ひたすら登山道を歩く日である。若干憂鬱である。時間的には多分大丈夫でしょう。順調にいけば16時前には下山できる算段。2時間ほどで雪渓に到着。なかなか雪残っている、川の水が冷たいわけだ。この辺は大きな岩がゴロゴロで正直歩きにくい。思ったより時間を取られる。
7時半、登山道に到着する。ここからトムラウシにアタック。空身なら往復2時間くらいで帰ってこれるでしょう。ちなみにKさんは この日のおとといにトムラウシ登って天人峡に下山しているので、こっからまったく同じルートという……
![]() |
何も展望ないー |
残念ながら山頂は霧の中。なんだかんだ戻ってきて10時。ここから長い戦いが待っている。ひたすら登山道を歩きます。最初の方は景色を楽しむ余裕もあったし、化雲岳の手前では、京都から来たっていう女性2人とおしゃべりしてときめいてましたけど、化雲岳からは本当に辛かった。みんな発狂しそうだったんじゃないかい?特にKさん(笑)
![]() |
景色はめっちゃいいのだ |
とにかく下山したら何食べたいか、の会話をし続け、あげく牧場で牛を見ながら牛を食べることに関する激論を交わし?、最終的にアミノバイタル飲んでプラシボ効果で歩ききりました。下山時刻きっかし17時!おつかれさまでした〜
その後、
天人峡温泉(私たちが帰ったあとで台風11号が北海道上陸。天人峡までの道が崩れてしまっていた)に浸かった我々は、ひがしかぐら森林公園キャンプ場へ。スーパーで食材調達し、この夜はBBQで北海道の食材を堪能したのであった。
コメント
コメントを投稿