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1月, 2017の投稿を表示しています

統計について(正規性の検定&関連二群の差の検定)

たまには研究関連の内容を、、、 といってもただの検定方法に関するメモ。 (計算方法ではないです。SPSSの使い方と検定の種類についての備忘録) やり方忘れちゃうので、、、(笑) 私はよく関連二群(pairedとかrelated と呼ばれる)でなんかしらの値に差がないかを検定することが多い。同一被験者で条件Aと条件Bのときで比較、みたいなそんな状況です。 コントロールとかの問題はあるけれど、 取りあえずその辺の問題はクリアしていて関連二群として比較できるデータであるとします。 まずは正規性の検定。 いわゆるt検定は正規分布を仮定した検定方法なので、データが正規分布であることのチェックが必要。サンプル数が多いと正規分布であるとみなすこともできるのですが、生体での実験の場合は被験者数をNとするとせいぜい多くても20~30人。となると小標本になるので、正規性のチェックが必要です。(「バイオサイエンスの統計学」によるとN>25で大標本だそうです。) <SPSSにおける正規性の検定手順> 1.メニューから「 分析 」を選択 2.「 記述統計 」を選択 3.「 探索的 」を選択  ダイヤログが出てくる 4.「従属変数」に検定したいデータを入れる 5.「作図」ボタンをクリック 6.「正規性の検定とプロット」にチェックを入れて、「続行」 7.「OK」をクリック。 8.「Kolmogorov-Smirnov の正規性の検定」とか「Shapiro-Wilk」の有意確率をチェック ※注意点としては 関連二群の場合、群間の差について検定をすることになるので、正規性の確認も「差」について行う必要があります。 個人差が大きくデータそのものに正規性がない場合ても、差の分布が正規分布であるとみなせれば、パラメトリックな検定が使えます。 正規性の検定の結果、帰無仮説が棄却された場合 有意確率が低い(通常は0.05未満)だと帰無仮説が棄却されて、「正規分布とはいえない」となります。なので潔くノンパラメトリック検定を用いる!(関連二群の場合は、ウィルコクソン!) しかし、棄却できない場合は? パラメトリックな手法を使って良いのでしょうか? 棄却されたとしても「正規分布である」と積極的に言えるわけではなく、「正規分布...

ニコンミュージアム 「植村直己 極地の撮影術」

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ニコンミュージアムは品川駅の港南口出て5分ほど、インターシティ内にある。 今年2017年でニコンは創立100周年を迎えるそうな。それを記念して作られたのがこのミュージアムということで、まだ出来たばかり。ニコンの歴史とカメラの仕組みなどが学べる施設で、入場はなんと無料だ。 ニコンミュージアム入り口 そして、創立100周年を記念した企画展「植村直己 極地の撮影術」が開催されている。 ご存知、植村直己は日本を代表する冒険家で、日本人初のエベレスト登頂や犬ぞり単独行による北極点到達などを成し遂げており、多くの貴重な写真を撮影している。 厳しい北極の寒さや犬ぞりの振動によって、既製品のカメラは壊れてしまう。使い物にならなくなったカメラを犬たちに引かせることを植村直己さんは申し訳なく感じたそうだ。そこで植村直己の冒険に耐えうるカメラとして開発されたのが、「ニコンF2チタンウエムラスペシャル」だ。この企画展では、カメラの現物と撮影された写真、カメラ用の防寒ケース、グローブ、犬ぞりなどなど冒険を共にした貴重な品物が展示されている。 館内は展示品によっては撮影可能 犬ぞり! 企画展以外には、これまで発売されてきた数々のカメラが展示されていたり。 カメラだけでなく、顕微鏡を始めとする研究や医療向けの計測装置など、ニコンの技術力の高さがうかがわれ、カメラメーカーではないニコンを知ることもできた。 ほかにも子供向けに、レンズの仕組みを学べたり、絞りやシャッタースピードを変えた時の写真の違いを体験できるコーナーもあった。 ミュージアムショップも、小規模ながら充実していた。なぜかニコンようかんが売られていたが、なぜようかんなのだろうか…

デトロイト美術館展 上野の森美術館

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上野の森美術館で開催されているデトロイト美術館展に行ってきた。 デトロイト美術館のことはよく知らなかったけど、著名な画家の作品を数多く所有しているみたいだ。自動車工業で潤った資金で、ルノワール、ゴッホ、ピカソなど名だたる画家の作品を所蔵している。 ディエゴ・リベラ「デトロイトの産業」 メキシコの画家ディエゴ・リベラによる壁画、を再現したもの。 デトロイト美術館の中庭にあるらしい。デトロイトらしく自動車製造の様子が描かれている。結構面白いのに、注目している人が少なかった。動線とかもう少し考えて配置したらもっと注目されるのに! 今回の企画展では、 印象派の時代から、ポスト印象派、そしてドイツ退廃芸術、さらにピカソやマティスなどの20世紀の絵画というながれで著名な作品が並んでいた。行った日が撮影可の日だったので、いろいろと写真を撮れたのは良かったが、周りのシャッター音が気になるし、いい場所で撮影しようとして鑑賞の邪魔になっている方々も見られた。 ルノワールに始まり、モネ、ゴッホ、ゴーギャン、セザンヌ・・・とこれでもかと続く。 だが正直作品数は多くないし、なんかあまりまとまりもない。まあ、印象派はともかくポスト印象派は別にまとまりのあるものではないのでしょうがないけれど。あと、ゴッホの自画像が明らかに客寄せパンダ的な展示のされ方をしている。。。 まずはルノワールの作品が並ぶ ゴッホの自画像 ゴッホの「オズワーズ川の岸辺、オーヴェールにて」 日本発上陸らしい! ドイツ退廃芸術は、いままでよく見たことがなかったので、今回作品をみることができて良かった。ナチスが退廃芸術として、当時のドイツ絵画を非難したことによって、皮肉にも定義された。力強い色彩で描かれているけれど、どことなく不健康そうなそんな絵画たちが並んでいた。 カール・シュミット=ロットルフの「雨雲、ガルダ湖」という作品が気にいった。イタリアにあるガルダ湖と周辺の山々に雲間から陽射しが降り注ぐ様子を描いた作品である。しかし、どことなく北方的な感じの神秘的かつ寂しさの漂う雰囲気である。ドイツ人が描くとイタリアもこうなるのか! 最後には、ピカソ、モディリアーニ、マティスの絵画が並んだ。 アンリ・マティス「コーヒータイム」 なんか可愛い。 ...

中国ベンチャー、AIを使ったヘルスケアアプリを発表

中国ベンチャー(iCarbonX)が人工知能(AI)を使ったヘルスケアアプリを今月5日に発表したそうです。 出典はネイチャーのニュース ( http://www.nature.com/news/chinese-ai-company-plans-to-mine-health-data-faster-than-rivals-1.21258 ) アプリの性能とか未知数ですし、今後の発展次第な感はありますが、先越されたなぁー なんてね。 割と誰でも思いつくことだし、既に活動量計の情報を使って~とか、食事を記録して~、健康管理をするアプリは数多存在している。しかし、既存のアプリはあくまでデータを可視化(グラフ化等)し、提示するに過ぎなかった(「摂取カロリーが増えてるから控えましょう」みたいな)。 しかし、このアプリではデータをAIによって分析し、発症のリスクを教えてくれるというコンセプトである。 ちょっと前まではゲノム至上主義?的なブームがありました。個人のヒトゲノムが安価に解析できるようになり、ゲノム解析からの将来の発症リスクを教えてくれるサービスが注目されていました。 しかし、上述の記事の中でも書かれていますが、例えば心疾患の罹患率が1~2%の遺伝子を特定することにどれほどの意味があるのだろうか、と。 それよりも、さまざまな組織の生体分析をし、現状の健康状態を教えてくれるほうが実用的じゃないの?とそのように、iCarbonXの創設者であるJun Wang氏はおっしゃってるわけだ。 つまりは、医師の代わりになるアプリといっても過言ではない。 この組織でこのタンパクが増えてたら、この疾患の疑いが~とか、体温、血圧もろもろのバイタルサインからAIが診断をくだしてくれるなんてことになるのだろう。(AIで医師国家試験を合格しよう、なんて試みもされてるし、将来的にはAIが診断なんて当たり前になるだろう。) とにかく情報が多ければ多いほど、AIは精確に診断できるようになるだろうから、ゲノムの情報と活動量計の情報も合わせたら精度は上がるだろう。将来的には診断だけでなく発症する前に予防も可能になるかもしれない。 そしたら、「ゲノム解析をしていて、生体分析を定期的にしていて、アプリを使っている人は、病気が重篤化する可能性が低いだろうから、保険料が安く...

正月登山 南アルプス・甲斐駒ヶ岳黒戸尾根

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さて、今年の年越しはどこへ登ろうか。 2016年は後輩たちと登山にいくことが多かった。年越しも彼らがプランニングしてくれ、甲斐駒ヶ岳にいくことに決まった。黒戸尾根を登ってのカイコマは初めてだ。三大急登と呼ばれるその尾根は2200メートルの高度差を誇る。上部は尾根も細く、はしごや鎖のある岩場が多い。雪が多くなる2月3月になると難しくなる。年末年始はまだ雪は少ないので、鎖・はしごが利用できるはずだ。 この年末は、かなり天候的には恵まれていた方だが、それでも強い風が吹き付けることもあった。今年は甲斐駒ヶ岳でも滑落事故がおきており、男性一名が死亡している。危険と隣り合わせということを常に忘れず、2017年も安全に登山を楽しみたいと思う。 山域:南アルプス 甲斐駒ヶ岳・黒 戸尾根 日程:2016年12月31日〜2017年1月1日(前夜泊1泊2日) パーティ:5人 装備:ピッケル、アイゼン、一応ロープ1本等々 カメラ:GoPro Hero3 30日16時。 後輩自宅近くに集合。コースと装備の確認を全員で行う。後輩の車で、登山口の竹字駒ヶ岳神社へ向かう。20時には着いてたか?たっぷりと睡眠が取れる。駒ヶ岳神社の駐車場はすでに多くの車で埋まっていた。こんなに登っている人多いのだろうか?天気はとても良いらしく、星がとてもきれいだ。 31日朝5時半。 まだまだ暗いなか出発。駒ヶ岳神社で安全祈願しつつ、尾白渓谷への道を行く。吊り橋を渡ると、登山道は尾根へと上がっていく。ただひたすら 登る。当然ながら雪はまだ出てこない。刃渡りで黄蓮谷を登ってきたアイスクライミングのパーティに会った。気温が高く、コンディションは悪かったようだ。刃渡りで我々もアイゼンを装着。今年は、歯の磨り減ったカジタをついに卒業。ペツルアイゼンのデビュー。雪の少ない岩場で早速歯が軋む音に涙しつつ登る。 五合目より甲斐駒ヶ岳 五合目に来ると、カイコマの山頂までが見える。刃渡りは大したことなかったが、この後には鎖やはしごが控えている。慎重に進もう。 長いはしご 12時過ぎ、七条小屋に着く。今日はここで幕営&年越しである。テントはそんなに多くはない。 「いやー疲れた」なんて話をしていたら、いまから山頂へ行こうと思うと一人が言い出した。「明日ももちろん登るけど、今日天気いいし、時間...