正月登山 南アルプス・甲斐駒ヶ岳黒戸尾根

さて、今年の年越しはどこへ登ろうか。
2016年は後輩たちと登山にいくことが多かった。年越しも彼らがプランニングしてくれ、甲斐駒ヶ岳にいくことに決まった。黒戸尾根を登ってのカイコマは初めてだ。三大急登と呼ばれるその尾根は2200メートルの高度差を誇る。上部は尾根も細く、はしごや鎖のある岩場が多い。雪が多くなる2月3月になると難しくなる。年末年始はまだ雪は少ないので、鎖・はしごが利用できるはずだ。
この年末は、かなり天候的には恵まれていた方だが、それでも強い風が吹き付けることもあった。今年は甲斐駒ヶ岳でも滑落事故がおきており、男性一名が死亡している。危険と隣り合わせということを常に忘れず、2017年も安全に登山を楽しみたいと思う。

山域:南アルプス 甲斐駒ヶ岳・黒 戸尾根
日程:2016年12月31日〜2017年1月1日(前夜泊1泊2日)
パーティ:5人
装備:ピッケル、アイゼン、一応ロープ1本等々
カメラ:GoPro Hero3

30日16時。
後輩自宅近くに集合。コースと装備の確認を全員で行う。後輩の車で、登山口の竹字駒ヶ岳神社へ向かう。20時には着いてたか?たっぷりと睡眠が取れる。駒ヶ岳神社の駐車場はすでに多くの車で埋まっていた。こんなに登っている人多いのだろうか?天気はとても良いらしく、星がとてもきれいだ。

31日朝5時半。
まだまだ暗いなか出発。駒ヶ岳神社で安全祈願しつつ、尾白渓谷への道を行く。吊り橋を渡ると、登山道は尾根へと上がっていく。ただひたすら 登る。当然ながら雪はまだ出てこない。刃渡りで黄蓮谷を登ってきたアイスクライミングのパーティに会った。気温が高く、コンディションは悪かったようだ。刃渡りで我々もアイゼンを装着。今年は、歯の磨り減ったカジタをついに卒業。ペツルアイゼンのデビュー。雪の少ない岩場で早速歯が軋む音に涙しつつ登る。
五合目より甲斐駒ヶ岳

五合目に来ると、カイコマの山頂までが見える。刃渡りは大したことなかったが、この後には鎖やはしごが控えている。慎重に進もう。
長いはしご
12時過ぎ、七条小屋に着く。今日はここで幕営&年越しである。テントはそんなに多くはない。 「いやー疲れた」なんて話をしていたら、いまから山頂へ行こうと思うと一人が言い出した。「明日ももちろん登るけど、今日天気いいし、時間もあるから」と。なんとちゅう元気なやつだ。当然ながら後の四人は行くわけなく、偵察がてら一人で行かせる。
15時ごろ、ワインを温めて、テント内でぬくぬくしているところ、帰って来た。天気良くとても良かったらしい。明日も今日に負けず劣らずの天候となることを願おう。

元日
4時半に起きる。当たり前だけどとても寒い。朝ごはんは、お節とお雑煮だ。今年はちゃんと餅を焼けるように、網持参!やっぱ焼いた方が断然旨い。お節は先輩が持ってきてくれたのだが、数の子がしょっぱすぎる。これ塩抜き必要なやつですね。来年は気をつけよう。数の子はさておき、かまぼこ、伊達巻、こはだ、栗きんとん、タコなど下界に負けないラインナップだ。
5時半。暗いうちに出発。今年はちゃんと初日の出を見れるかな。いつも天気悪いことが多いので、日の出は諦めることが多かったが、今年は晴れる!期待は高まる。八合目付近、森林限界を超える。あたりも明るくなってくるが、どうにもガスっている。。。これはまずい。とガスの向こうに太陽の光が!!
初日の出!?
おぼろげながら、一応?初日の出を見れました。その後山頂へと登っていると、岩の陰から白いモフモフとしたやつらが現れた。雷鳥だ!しかも三匹も!今年は酉年、なんと縁起のよいことだ。
白いもふもふを探せ!
雷鳥と出会ったあたりはなかなか険しいあたり。雷鳥も急峻なルンゼに消えていった。ガスで高度感がわかりにくかったが、なかなか細いリッジもある。



頂上に着いたのは、7時半くらいだったかな。残念ながら展望はなし。
山頂にて
テン場へと下っていると、徐々にガスが晴れてきた。と同時に風も強くなってきた。

晴れてきた!
強風に耐えつつ、下りていくと!!
テントが飛ばされているではないか!我々のテントが二つとも谷に落ちている。。
風対策なにもしてなかったものね。尾根の南東側だからとたかをくくっていた。これからは、ちゃんとポール抜いておこう。
とりあえず、テント救出へ。ここで今プラン、ロープを初使用笑。テントを引き上げる。しかし、下れるところで良かった。

一息ついてから、下山を始める。駐車場に戻ってきたのは15時であった。登山口の竹字駒ヶ岳神社には初詣の参拝者が多くきていた。お参りするとみかんを頂いた。みずみずしいみかんが体に染み渡る。

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