中国ベンチャー、AIを使ったヘルスケアアプリを発表

中国ベンチャー(iCarbonX)が人工知能(AI)を使ったヘルスケアアプリを今月5日に発表したそうです。

出典はネイチャーのニュース
http://www.nature.com/news/chinese-ai-company-plans-to-mine-health-data-faster-than-rivals-1.21258

アプリの性能とか未知数ですし、今後の発展次第な感はありますが、先越されたなぁー

なんてね。

割と誰でも思いつくことだし、既に活動量計の情報を使って~とか、食事を記録して~、健康管理をするアプリは数多存在している。しかし、既存のアプリはあくまでデータを可視化(グラフ化等)し、提示するに過ぎなかった(「摂取カロリーが増えてるから控えましょう」みたいな)。
しかし、このアプリではデータをAIによって分析し、発症のリスクを教えてくれるというコンセプトである。

ちょっと前まではゲノム至上主義?的なブームがありました。個人のヒトゲノムが安価に解析できるようになり、ゲノム解析からの将来の発症リスクを教えてくれるサービスが注目されていました。
しかし、上述の記事の中でも書かれていますが、例えば心疾患の罹患率が1~2%の遺伝子を特定することにどれほどの意味があるのだろうか、と。
それよりも、さまざまな組織の生体分析をし、現状の健康状態を教えてくれるほうが実用的じゃないの?とそのように、iCarbonXの創設者であるJun Wang氏はおっしゃってるわけだ。

つまりは、医師の代わりになるアプリといっても過言ではない。
この組織でこのタンパクが増えてたら、この疾患の疑いが~とか、体温、血圧もろもろのバイタルサインからAIが診断をくだしてくれるなんてことになるのだろう。(AIで医師国家試験を合格しよう、なんて試みもされてるし、将来的にはAIが診断なんて当たり前になるだろう。)

とにかく情報が多ければ多いほど、AIは精確に診断できるようになるだろうから、ゲノムの情報と活動量計の情報も合わせたら精度は上がるだろう。将来的には診断だけでなく発症する前に予防も可能になるかもしれない。

そしたら、「ゲノム解析をしていて、生体分析を定期的にしていて、アプリを使っている人は、病気が重篤化する可能性が低いだろうから、保険料が安くなる」とかそんなことにもなって、国民皆保険ならぬ国民皆ヘルスケアアプリみたいなことになるのだろうか。


とにかく、まだまだ今回のアプリは発展途上だろうけど、AIはますますいろんな分野で使われるだろうし、医療においてはかなり有用でしょう。日本みたいな高齢社会で医療費がかさむことが問題になってる国には、個人レベルでなく社会インフラとして導入が必要なんじゃなかろうか。

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